※この記事は2025年11月2日時点の情報をもとに作成しています。
エリカエクスプレス(えりかえくすぷれす)は、2022年生まれの現役牝馬で、2025年のフェアリーS(GIII)優勝、そして秋華賞(GI)2着という輝かしい実績を誇る注目馬です。
栗東・杉山晴紀調教師のもと、三嶋牧場で生産されたこの馬は、早くから非凡なスピードとレースセンスを見せつけ、牝馬クラシック戦線でその名を轟かせてきました。
父は名種牡馬エピファネイア、母系にはGalileoやSadler’s Wellsといった欧州の名血が並び、血統面でも高いポテンシャルを秘めています。
特に、先行してからの粘り強さと立ち回りの巧さには定評があり、レースごとにファンの期待を集めています。
この記事では、そんなエリカエクスプレスのプロフィール・成績・走りの特徴・血統について、わかりやすく丁寧にご紹介します。
クラシック戦線を駆け抜けた彼女の軌跡を振り返りつつ、今後の活躍にも注目していきましょう。
【現役】エリカエクスプレスの牧場とプロフィールを紹介
エリカエクスプレスは、北海道浦河町の名門・三嶋牧場の生産馬です。
三嶋牧場といえば、数々の重賞ウイナーを輩出してきた信頼の育成拠点。
良血をベースにした生産体制と、育成ノウハウの高さで知られています。
| 馬名 | エリカエクスプレス(Erika Express) |
| 性別 | 牝馬(3歳) |
| 生年月日 | 2022年3月8日 |
| 毛色 | 黒鹿毛 |
| 生産者 | 三嶋牧場(北海道・浦河町) |
| 調教師 | 杉山晴紀(栗東)さん |
| 馬主 | 三木正浩さん |
| 所属 | 栗東トレセン |
| 通算成績 | 6戦2勝(2-1-0-3) |
| 主な勝鞍 | 2025年 フェアリーS(GIII) |
| 獲得賞金(中央) | 1億484万円 |
| 近親馬 | ダノンケイツー、ミッキーマーメイド |
馬主は、アパレルブランド「ABCマート」創業者としても知られる三木正浩さん。
競馬界でも長年活躍しており、所有馬の活躍が話題になることもしばしばです。
調教師は、栗東所属の杉山晴紀(すぎやま はるき)さん。
若手ながら、クラシックを見据えた素質馬の育成に定評があり、エリカエクスプレスのポテンシャルを早くから引き出しています。
デビューから一貫して芝マイル〜中距離路線で結果を残しており、特に3歳牝馬クラシック路線において重賞制覇・GI好走と安定したパフォーマンスを見せています。
今後は2025年11月16日のエリザベス女王杯(想定)への出走が期待されており、その実力と成長力に多くのファンが注目しています。
【現役】エリカエクスプレスの競走成績紹介
2024年10月20日の新馬戦では、スタートから逃げ切る圧巻の内容で鮮烈なデビュー勝ちを飾ったエリカエクスプレス。
続く2025年フェアリーS(GIII)では、重賞初挑戦ながらしぶとい脚で抜け出し、見事1着。
この勝利で一躍クラシック戦線の注目株となりました。
| 日付 | 開催 | レース名 | 格 | 距離 | 着順 | 騎手 | 人気 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2025/10/19 | 京都 | 秋華賞 | GI | 芝2000m | 2着 | 武豊 | 5番人気 | 逃げ粘る好走 |
| 2025/09/06 | 中山 | 京成杯オータムH | GIII | 芝1600m | 11着 | 戸崎圭太 | 1番人気 | 重賞初の大敗 |
| 2025/05/25 | 東京 | 優駿牝馬(オークス) | GI | 芝2400m | 10着 | 戸崎圭太 | 5番人気 | 距離長かった印象 |
| 2025/04/13 | 阪神 | 桜花賞 | GI | 芝1600m | 5着 | 戸崎圭太 | 1番人気 | スタート好発も伸び切れず |
| 2025/01/12 | 中山 | フェアリーS | GIII | 芝1600m | 1着 | 戸崎圭太 | 2番人気 | 重賞初制覇 |
| 2024/10/20 | 京都 | 新馬戦 | ー | 芝1600m | 1着 | ルメール | 1番人気 | 鮮烈なデビュー |
その後の桜花賞(GI)では1番人気に支持されましたが、ややペースに巻き込まれての5着。
距離延長のオークス(GI)では先手を取って粘り込むも、最後はスタミナが切れてしまい10着という結果に。
秋初戦の京成杯オータムハンデではまさかの11着と崩れたものの、巻き返したのが秋華賞(GI)でした。
逃げの手に出た武豊騎手の好騎乗に応え、エンブロイダリーにクビ差の2着と大健闘。
このレースで再び評価を高め、古馬との対戦にも期待がかかっています。
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【現役】エリカエクスプレスの走りの特徴を紹介
エリカエクスプレスの最大の特徴は、スタートの速さと先行力です。
デビュー戦から6戦すべてで逃げ・先行策を選び、特にスローからの粘り込み型に強みがあります。
| 項目 | 傾向・評価 | 備考 |
|---|---|---|
| 芝・ダート適性 | 芝 ◎ / ダート × | 全レース芝で出走、ダート未経験 |
| 距離適性 | 1600〜2000mがベスト | オークス2400mでは粘り切れず |
| 脚質 | 逃げ・先行 ◎ | 6戦すべてで先手を取る競馬 |
| 重馬場適性 | やや苦手 △ | 桜花賞(稍重)では伸びず5着 |
| 気性・操縦性 | 前向きで安定 ◎ | 武豊・戸崎騎手いずれも好評価 |
| 成長傾向 | 早熟~やや持続型 | 3歳春から高水準のパフォーマンスを維持 |
中山1600mのフェアリーS(GIII)では、3コーナー過ぎから徐々に仕掛けて長く良い脚を使い、2馬身差をつけて快勝。
このレースでは上がり3F35.1秒と決して速くない末脚ながら、全体の流れを支配するセンスを発揮しました。
一方で、ペースが極端に速くなる展開や、スタミナを要求される2400m級の舞台では不安をのぞかせます。
実際にオークスでは自分のペースを刻みながらも、最後の坂で脚が止まり10着に敗退。
しかしながら、秋華賞では再び逃げを打ち、あの武豊騎手の絶妙なペース配分のもと、クビ差2着に粘り込んでみせました。
この一戦で、エリカエクスプレスは2000mでも十分戦えることが証明されたといえるでしょう。
重馬場の成績はやや不安定で、桜花賞のようにやや時計がかかる馬場では後半の伸びに陰りが見られます。
適性としては良~やや硬めの芝コンディションがベストです。
【現役】エリカエクスプレスの血統を紹介
エリカエクスプレスの血統は、まさに「日欧の名門の融合」といえる構成です。
父はジャパンカップ勝ち馬・エピファネイア。
その父はロベルト系の名種牡馬シンボリクリスエス、母は名牝シーザリオという、実績・血統ともに申し分ない配合です。
母エンタイスドは、欧州を代表する大種牡馬Galileo(ガリレオ)産駒で、母母にはAnabaaやLinamixなどフランスのスタミナ血統も内包しています。
この牝系は海外重賞勝ち馬を多数輩出しており、近親にはCapri(愛ダービー・英セントレジャー勝ち)やTower of London(ドバイG2勝ち)といった名馬が並びます。
| 世代 | 父系 | 母系 |
|---|---|---|
| 父 | エピファネイア(2010 鹿毛) | シーザリオ(2002 青毛) |
| 父の父 | シンボリクリスエス(1999 黒鹿毛) | スペシャルウィーク(1995 黒鹿毛) |
| 父の母 | シーザリオ(2002 青毛) | キロフプリミエール(1990 鹿毛) |
| 母 | エンタイスド(2016 鹿毛) | Dialafara(2007 芦毛) |
| 母の父 | Galileo(1998 鹿毛) | Anabaa(1992 鹿毛) |
| 母の母 | Dialafara(2007 芦毛) | Diamilina(1998 芦毛) |
※主なクロス:
- Sadler’s Wells:4×3(18.75%)
- Northern Dancer:5×4×5(12.50%)
特に注目すべきは、Sadler’s Wellsの4×3クロスとNorthern Dancerの多重クロス(5×4×5)です。
これにより、芝適性・しぶといスタミナ・しなやかさが強調されており、日本のスピード血統とのバランスも絶妙です。
また、母エンタイスドの産駒には、ダノンケイツー(父ジャスティファイ)、ミッキーマーメイド(父エピファネイア)など、早くから勝ち上がる活躍馬が並び、母系の繁殖能力の高さも際立っています。
エリカエクスプレス自身は、この優秀な血統背景と前向きな気性を武器に、今後さらなる飛躍が期待されています。
まとめ|血統・実績・適性の三拍子揃った注目牝馬
エリカエクスプレスは、名門・三嶋牧場の生産馬として、重賞勝利とGI好走という輝かしい実績を積み上げてきました。
フェアリーSでの重賞制覇、秋華賞でのクビ差2着という結果からも、その先行力・粘り強さ・競走センスの高さがうかがえます。
父エピファネイアと母系Galileoという世界的な良血に加え、Sadler’s WellsやNorthern Dancerのクロスがもたらすバランスの取れた血統背景も、今後の成長や古馬戦線での活躍に大きな期待を抱かせます。
現在はエリザベス女王杯への出走が想定されており、ここでのパフォーマンス次第では、牡馬混合の舞台でも十分通用する存在となるでしょう。
今後もエリカエクスプレスの走りから目が離せません。
本記事の執筆日:2025年11月2日
内容はnetkeiba掲載情報(2025年10月末時点)に基づいています。
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