2025年12月28日、中山競馬場で行われた第70回有馬記念(GⅠ)は、クリスチャン・デムーロ(C.デムーロ) 騎手が騎乗した ミュージアムマイル(牡3)が、歴史に残る鮮やかな差し切り勝ちを見せました。
芝2500mという過酷な条件の中、道中中団から鋭く脚を伸ばし、最後の直線でライバルたちをまとめて交わす劇的なフィナーレとなりました。
本記事では、レースの詳細な展開をコーナーごとに振り返り、着順表、騎手コメント、そしてレース全体の総括をお届けします。
【有馬記念2025】レース展開を全コーナーごとに実況再現!
本章では、有馬記念2025のレース展開を、スタートからゴールまで各コーナーごとに実況調で詳しく振り返ります。
スタート直後から1周目スタンド前までの先行争い
16頭が揃ってゲートインし、スタートはほぼ横一線の好スタート。
先行争いは激しく、コスモキュランダとミステリーウェイが積極的に前へ。
内から6番メイショウタバル、外からは16番タスティエーラも好位をキープ。
観客が見守る中、1周目のスタンド前を通過し、コースは徐々に落ち着きを見せ始めます。
1〜2コーナー|主導権争いと縦長の展開へ
最初の1000m通過は1分0秒3と平均的なペース。
先頭は11番ミステリーウェイ、続いて6番メイショウタバルが2番手に上がり、10番コスモキュランダが3番手に控えます。
4番手に13番アドマイヤテラ、その直後に16番タスティエーラと2番シンエンペラーが並んで追走。
後方には徐々に動き出す馬たちの姿も見られました。
向こう正面〜3コーナー|中団勢の動きとレースの流れ
レース中盤に入り、向こう正面では縦長の展開に。
ミステリーウェイが依然として先頭をキープし、メイショウタバルとコスモキュランダが並走する形で続きます。
中団にはマイネルエンペラー、エルトンバローズ、ダノンデサイルなど有力馬が控え、人気のレガレイラはやや後方からの競馬。
大きく仕掛ける様子はまだ見られず、じっくり脚をためる展開となりました。
3〜4コーナー|勝負どころで先行勢が再び動く
勝負どころの3コーナーに入ると、6番メイショウタバルが仕掛けて先頭に立ちます。
これに呼応するように10番コスモキュランダが外から並びかけ、続いて16番タスティエーラも追撃体勢。
直後には12番マイネルエンペラー、9番ダノンデサイルも馬群を割って進出を開始。
人気馬が次々とポジションを上げ、観客のボルテージも最高潮に。
最終直線の攻防|ミュージアムマイルが差し切り勝ち
最後の直線に入ると、コスモキュランダが再び先頭に躍り出る!
外からは9番ダノンデサイル、内から4番ミュージアムマイルが一気に脚を伸ばして突っ込んでくる。
坂を駆け上がった瞬間、C.デムーロ騎手のミュージアムマイルが、鋭い末脚で前を交わし切ってゴールイン!
わずかにコスモキュランダを抑え、3歳馬が古馬をねじ伏せる快挙を成し遂げました。
【全16頭掲載】有馬記念2025 着順&タイム・騎手・オッズ一覧
2025年12月28日(日)に中山競馬場・芝2500mで開催された第70回有馬記念(GⅠ)は、3歳牡馬ミュージアムマイル(C.デムーロ騎手)が、強豪古馬を抑え堂々の差し切り勝ちを決めました。
12番人気のコスモキュランダが逃げ粘って2着、人気のダノンデサイルが3着に食い込むなど、波乱と実力が交錯する白熱のレースとなりました。
以下は全16頭の着順一覧です。
第70回 有馬記念(GⅠ)2025年12月28日 中山 芝2500m 全着順表
以下は2025年有馬記念の着順と詳細結果です。
| 着順 | 枠番 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 人気 | 単勝オッズ | 上がり3F |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1着 | 2 | 4 | ミュージアムマイル | 牡3 | 56.0 | C.デムーロ | 2:31.5 | – | 3 | 3.8 | 34.6 |
| 2着 | 5 | 10 | コスモキュランダ | 牡4 | 58.0 | 横山武史 | 2:31.6 | 1/2馬身 | 12 | 111.5 | 35.5 |
| 3着 | 5 | 9 | ダノンデサイル | 牡4 | 58.0 | 戸崎圭太 | 2:31.6 | クビ | 2 | 3.8 | 35.0 |
| 4着 | 3 | 5 | レガレイラ | 牝4 | 56.0 | C.ルメール | 2:31.7 | 1/2馬身 | 1 | 3.3 | 34.6 |
| 5着 | 4 | 7 | サンライズジパング | 牡4 | 58.0 | 鮫島克駿 | 2:31.8 | 3/4馬身 | 13 | 122.5 | 34.8 |
| 6着 | 2 | 3 | ジャスティンパレス | 牡6 | 58.0 | 団野大成 | 2:31.9 | 1/2馬身 | 5 | 12.7 | 34.2 |
| 7着 | 1 | 1 | エキサイトバイオ | 牡3 | 56.0 | 荻野極 | 2:32.0 | クビ | 7 | 29.7 | 34.5 |
| 8着 | 6 | 12 | マイネルエンペラー | 牡5 | 58.0 | 丹内祐次 | 2:32.2 | 1 1/4馬身 | 11 | 111.5 | 35.2 |
| 9着 | 4 | 6 | メイショウタバル | 牡4 | 58.0 | 武豊 | 2:32.3 | 1/2馬身 | 4 | 5.8 | 36.0 |
| 10着 | 8 | 15 | エルトンバローズ | 牡5 | 58.0 | 西村淳也 | 2:32.4 | 3/4馬身 | 16 | 180.3 | 35.4 |
| 11着 | 1 | 2 | シンエンペラー | 牡4 | 58.0 | 坂井瑠星 | 2:32.5 | クビ | 6 | 26.6 | 35.6 |
| 12着 | 6 | 11 | ミステリーウェイ | セ7 | 58.0 | 松本大輝 | 2:32.6 | 1/2馬身 | 10 | 53.5 | 36.5 |
| 13着 | 7 | 14 | アラタ | 牡8 | 58.0 | 大野拓弥 | 2:32.8 | 1 1/4馬身 | 15 | 174.2 | 35.2 |
| 14着 | 3 | 4 | シュヴァリエローズ | 牡7 | 58.0 | 北村友一 | 2:32.9 | クビ | 14 | 154.1 | 35.8 |
| 15着 | 7 | 13 | アドマイヤテラ | 牡4 | 58.0 | 川田将雅 | 2:33.0 | クビ | 9 | 50.3 | 36.2 |
| 16着 | 8 | 16 | タスティエーラ | 牡5 | 58.0 | 松山弘平 | 2:33.2 | 1 1/2馬身 | 8 | 35.4 | 36.5 |
着順のポイント解説
ここでは、有馬記念2025で上位に入線した馬たちの走りを、ポイントごとに解説します。
優勝:ミュージアムマイル(C.デムーロ)
直線で進路を探しながら抜け出し、3歳馬ながら堂々の勝利。
有馬記念というビッグレースで、世代交代を印象づけました。
なお、勝ち馬ミュージアムマイルの脚質や距離適性、差し脚の強みについては、以下の記事で詳しく解説しています。
▶【脚質・距離適性分析】ミュージアムマイルは中距離型?差し脚が武器の現役GⅠ馬を徹底解説
2着:コスモキュランダ
逃げて粘る展開。
12番人気の低評価を覆す大健闘。
ペース判断の上手さが光りました。
3着:ダノンデサイル
人気に応える走りでしっかりと3着を確保。
勝ち馬に及ばずも、安定感を見せた結果。
日本ダービー馬ダノンデサイルの血統や走りの特徴については、こちらの記事で詳しくまとめています。
▶競走馬ダノンデサイルとは?日本ダービー馬の血統・成績・走りを徹底解説!
4着:レガレイラ
牝馬初の快挙達成はならずも、見せ場は十分。
展開次第では勝利も見えたレース内容でした。
昨年の有馬記念を制したレガレイラについては、血統背景やこれまでの戦績を含め、以下の記事で詳しく紹介しています。
▶競走馬レガレイラとは?ノーザンファーム生まれの2024有馬記念馬
【勝利ジョッキーコメント】C.デムーロ騎手のレース後インタビュー全文
クリスチャン・デムーロ 騎手(ミュージアムマイル)コメント:
「直線では進路がうまく開いてくれました。馬がとてもいい反応をしてくれて、最後までしっかり走ってくれました。この馬の能力を信じていましたし、結果を出せて本当に嬉しいです。有馬記念という特別なレースで勝てたことは、僕にとっても誇りです。」
今回の勝利コメントからも伝わるように、トップジョッキーたちはレースごとに緻密な判断と強い覚悟を持って騎乗しています。
そうした名騎手たちの思考や背景を知りたい方には、こちらの一冊もおすすめです。
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まとめ|【有馬記念2025 総括】世代交代の象徴となる1勝と今後の注目馬
2025年の有馬記念は、3歳馬ミュージアムマイルが強豪古馬を抑えて勝利するという劇的な幕切れとなりました。
C.デムーロ騎手の冷静かつ的確な騎乗が光り、直線での末脚は圧巻の一言。
高いポテンシャルを秘めた若馬が、名だたるライバルを相手に勝利を収めたことで、来年以降のGⅠ戦線でも大きな注目を集めることになるでしょう。
また、12番人気のコスモキュランダが2着に健闘し、大波乱を演出した点も見逃せません。
有馬記念は毎年、多くのドラマを生み出しますが、今年も例外ではありませんでした。
年末の総決算を飾るにふさわしい一戦となりました。
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