競走馬ステレンボッシュとは?有名牧場生まれの桜花賞馬

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緑の牧場を駆ける2頭の馬。中央に「競走馬ステレンボッシュとは?有名牧場生まれの桜花賞馬」とテキストが重ねられている画像。

ステレンボッシュ(Stellenbosch/すてれんぼっしゅ)は、2021年2月12日生まれの現役牝馬で、名門ノーザンファームの生産馬です。

2024年に開催された桜花賞(GⅠ)では、並みいる強豪牝馬を抑えて見事に勝利を収め、日本競馬のクラシック戦線に華々しい存在感を示しました。

父エピファネイア、母ブルークランズという国内外の名血を掛け合わせた良血牝馬であり、その血統背景と成績の両面からも、関係者や競馬ファンから高い評価を受けています。

特に2023年〜2024年にかけて、阪神ジュベナイルフィリーズ2着、優駿牝馬2着、秋華賞3着、香港ヴァーズ3着と、GⅠ戦線で常に上位に食い込む安定感が光っています。

調教師は、数々の名馬を手がけてきた国枝栄(くにえだ・さかえ)さん。

騎乗するのはルメール騎手やモレイラ騎手など、世界的名手たちが名を連ねており、管理・騎乗両面からも万全の体制が敷かれてきました。

本記事では、そんな注目牝馬ステレンボッシュのプロフィール、戦績、血統、走りの特徴をもとに、その魅力を詳しく解説します。

クラシック路線を駆け抜け、古馬としてさらなる飛躍を目指すステレンボッシュの今後にもぜひ注目してください。

目次

【現役】ステレンボッシュの牧場(生産者)とプロフィールを紹介

2021年生まれの現役牝馬ステレンボッシュは、北海道安平町にある名門・ノーザンファームで生産されました。

ノーザンファームといえば、日本競馬界におけるトップブリーダーとして知られ、数多くのGⅠ馬や種牡馬を輩出してきた有名牧場です。

生産馬にはアーモンドアイやイクイノックス、コントレイルなど名だたる名馬が名を連ねており、まさに「勝てる血統」を送り出す名門中の名門といえます。

ステレンボッシュの馬主は吉田勝己さんで、ノーザンファームの代表的オーナーの一人。

調教師は美浦のベテラン国枝栄さん。

これまでアパパネやアーモンドアイなど牝馬の大物を数多く育て上げた名伯楽です。

以下に、ステレンボッシュの基本情報を一覧表にまとめました。

ステレンボッシュの基本プロフィール

馬名ステレンボッシュ(Stellenbosch)
性別
毛色鹿毛
年齢4歳(2025年時点)
生年月日2021年2月12日
生産者ノーザンファーム(北海道安平町)
馬主吉田勝己 さん
調教師国枝栄 さん(美浦)
所属美浦トレーニングセンター
通算成績11戦3勝[3-3-2-3]
獲得賞金3億1,176万円(中央)
主な勝ち鞍2024年 桜花賞(GⅠ)

このように、有名牧場の血統力・育成力と、名調教師の手腕、さらには一流騎手たちのサポートが重なり合い、クラシック制覇という偉業を達成したステレンボッシュ。

その歩みは、まさに現代競馬を象徴するような王道を歩んでいると言えるでしょう。

【現役】ステレンボッシュの競走成績紹介

ステレンボッシュは、2023年7月の札幌・2歳新馬戦で華々しくデビュー

そこから2025年夏の札幌記念(GⅡ)まで、計11戦に出走し、GⅠでの勝利と好走を繰り返してきた実力派牝馬です。

特に2024年の桜花賞では、差し脚を活かして見事なGⅠ初制覇を飾り、続くオークス・秋華賞でも馬券圏内を確保。

香港遠征でも3着に入るなど、国内外でその高い能力を証明しています。

勝ち鞍は3勝にとどまるものの、そのほとんどがGⅠ級の激戦での2着・3着というハイレベルな戦績で、安定感と地力の高さが際立つ競走馬です。

以下に、主要戦績をまとめました。

ステレンボッシュの主な競走成績

日付レース名着順騎手距離馬場勝ち馬(2着馬)
2025/08/17札幌記念GⅡ15着池添謙一芝2000m稍重トップナイフ
2025/05/18ヴィクトリアマイルGⅠ8着戸崎圭太芝1600mアスコリピチェーノ
2025/04/06大阪杯GⅠ13着モレイラ芝2000mベラジオオペラ
2024/12/08香港ヴァーズ(香港)GⅠ3着モレイラ芝2400m
2024/10/13秋華賞GⅠ3着戸崎圭太芝2000mチェルヴィニア
2024/05/19優駿牝馬(オークス)GⅠ2着戸崎圭太芝2400mチェルヴィニア
2024/04/07桜花賞GⅠ1着モレイラ芝1600m(アスコリピチェーノ)
2023/12/10阪神ジュベナイルFGⅠ2着ルメール芝1600mアスコリピチェーノ
2023/11/19赤松賞(1勝クラス)1着マーカン芝1600mテリオスサラ
2023/10/01サフラン賞(1勝クラス)2着横山武史芝1600mスプリングノヴァ
2023/07/232歳新馬1着横山武史芝1800mファインライン

ステレンボッシュは、GⅠで好走しながらも「惜敗」も多いタイプで、ファンの間では「もう1つ2つGⅠを取れていてもおかしくない馬」との評価も多く見られます。

2025年後半の巻き返し、特にエリザベス女王杯での復活が期待されています。

【現役】ステレンボッシュの走りの特徴を紹介

ステレンボッシュの最大の武器は、中団から繰り出す安定した末脚にあります。

デビュー戦から桜花賞まで一貫して差し脚質で好成績を残しており、後方追走からの末脚勝負が得意なタイプといえるでしょう。

実際、2024年の桜花賞では直線で一気に抜け出して優勝

阪神JFやオークスでも直線でしっかりと脚を使って上位を確保しています。

一方、2025年春の大阪杯や札幌記念では、やや前半の位置取りが後ろすぎた影響か、持ち味を活かしきれず着外に敗退しました。

つまり、道中のポジション取りやペース展開に左右されやすい一面もあるのが特徴です。

また、2025年11月のエリザベス女王杯に向けては、C.ルメール騎手が新たに騎乗予定とされており、追い切りでは「反応が良く1馬身先着」「コンディションは良い」との陣営コメントも出ています。

ルメール騎手の手綱さばきによって、末脚勝負にさらに磨きがかかる可能性があると注目されています。

ステレンボッシュの走りの特徴(適性一覧)

項目評価・傾向
コース適性芝向き(ダート未出走)
距離適性1600m〜2400mで安定(特にマイル〜中距離に良績)
脚質差し~追い込み(後方からの末脚が持ち味)
成長タイプ早熟寄りの持続型(2歳時から完成度高め)
重馬場適性やや苦手傾向(良馬場で好成績)
ペース対応力スロー〜ミドルが得意、ハイペースはやや不安定
馬体重の推移450kg台後半〜470kg前後で安定推移
騎手との相性モレイラ・戸崎圭太騎手と好成績、今後はルメール騎手に注目

全体として、ステレンボッシュは王道路線に対応できる素質馬でありながら、競馬の流れ次第で勝ち切れないレースもあるのが課題です。

とはいえ、折り合いに優れた差し馬であることに変わりはなく、展開次第では再びGⅠ制覇のチャンスは十分あると言えるでしょう。

【現役】ステレンボッシュの血統を紹介

ステレンボッシュは、父エピファネイア×母ブルークランズ(母父ルーラーシップ)という、日本競馬屈指の名血を引き継ぐ良血馬です。

父エピファネイアは、ジャパンカップなどを制した名馬で、種牡馬としても無敗の三冠牝馬デアリングタクトや皐月賞馬エフフォーリアを輩出。

母方もノーザンファーム由来の名牝系であり、名繁殖牝馬「エアグルーヴ」を祖とする名門牝系「2-f」に属しています。

注目すべきは、この牝系からGⅠ馬が多数出ている点です。

ステレンボッシュの近親には、有馬記念・ホープフルSを制したレガレイラ、菊花賞馬アーバンシック、重賞常連のドゥラドーレスなどが名を連ねており、母系の底力も折り紙付きです。

さらに、血統表にはサンデーサイレンスの4×4クロスが組み込まれており、日本競馬で主流となっている配合構成。

配合・生産・育成の全てが、クラシック戦線を狙うために設計されたともいえるでしょう。

ステレンボッシュの血統表(父系・母系)

系統馬名説明
エピファネイアジャパンC制覇、種牡馬としても成功(父:シンボリクリスエス×母:シーザリオ)
父の父シンボリクリスエス天皇賞(秋)・有馬記念連覇、Roberto系
父の母シーザリオ日米GⅠ制覇の名牝、繁殖としても成功
ブルークランズルーラーシップ産駒、3勝、名牝エアグルーヴの牝系に属す
母の父ルーラーシップ香港QEⅡC勝ち、キングカメハメハ産駒、パワーと持続力を伝える
母の母ランズエッジダンスインザダーク産駒、繁殖牝馬としても実績十分
牝系2-f系統エアグルーヴを祖とする日本競馬屈指の名門牝系
クロスサンデーサイレンス 4×4日本で主流の優秀なクロス構成

このように、ステレンボッシュは「配合の完成度」と「名門牝系の底力」を兼ね備えた、まさにクラシック向きに設計されたサラブレッドです。

血統背景から見ても、古馬になってからのGⅠ再制覇や海外GⅠ挑戦にも期待がかかる存在といえるでしょう。

まとめ|有名牧場が誇る桜花賞馬、さらなる飛躍に期待

ステレンボッシュは、有名牧場・ノーザンファームが送り出したクラシック牝馬として、華々しい戦績と優れた血統背景を併せ持つ現役馬です。

2024年の桜花賞を制し、オークスや秋華賞でも馬券圏内に入り、香港ヴァーズでも3着と世界に通用する実力を示しました。

近年のGⅠ戦線では惜敗も目立ちますが、その安定した末脚と高い完成度は健在です。

また、父エピファネイア・母ブルークランズの配合による優れた血統と、近親にレガレイラ・アーバンシックを持つ名門2-f牝系の後継馬としても注目されています。

調教面ではルメール騎手との新コンビにも期待が寄せられ、2025年エリザベス女王杯での復活Vが現実味を帯びてきました。

これまでの歩みと今後の可能性をあわせ持つステレンボッシュ。

彼女の走りは、今後の牝馬GⅠ戦線においても大きな鍵を握ることになるでしょう。

本記事の執筆日:2025年11月7日
内容はnetkeiba掲載情報(2025年11月7日時点)に基づいています。

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