プレクーリングで熱中症対策!アイススラリー活用のコツと注意点

当ページのリンクには広告が含まれています。
プレクーリング

この夏は、熱中症対策としてプレクーリングと呼ばれる体温を事前に下げる方法が注目されています。

中でも、スポーツドリンクと氷を混ぜた「アイススラリー」は、飲むだけで深部体温を効果的に下げ、パフォーマンス維持や熱中症予防に役立つと期待されています。

しかし、冷却効果が高い一方で、胃腸に負担がかかるなど注意点もあります。

本記事では、「アイススラリー」を使ったプレクーリングの方法、推奨される理由、注意点について、わかりやすく解説します。

夏の暑さに備えるための実践的な知識を提供しますので、ぜひ参考にしてください。

目次

アイススラリーとは?プレクーリングでの役割と効果

「プレクーリング」とは、運動や炎天下で活動する前に体温を下げておく事前冷却法です。

その中でアイススラリー摂取は、身体の内部から冷やす「内部冷却法」の一つです。

アイススラリーによるプレクーリングの効果

アイススラリーとは、スポーツドリンクや電解質溶液に細かい氷粒を混ぜたシャーベット状の飲料で、飲みながら冷却効果を得られます。

項目内容出典・参考文献
推奨摂取量7〜14 g/kg(体重あたり)PMC
適温約−1℃前後PMC
効果深部体温を0.3〜0.7℃下げ、パフォーマンスを維持BioMed Central
ラグビー選手の研究例−2℃、450g(5 g/kg)をハーフタイム中に摂取 → 後半のピークパワー改善PMC
専門団体の評価NSCAジャパンにて「煩雑な装備を不要とする有効な冷却法」として紹介NSCAジャパン公式
一般向け健康指導「深部体温の抑制により夏場のパフォーマンス維持が期待できる」として紹介日本スポーツ振興センター

現実的な実践例として、市販のポカリスエットやリポビタンブランドからアイススラリー商品が販売されており、冷凍庫で凍らせて持ち運べるパウチ型なども登場しています。

パウチ型はアマゾンで購入可能、こちらをご覧ください。

プレクーリングのやり方とアイススラリー活用のコツ

プレクーリングとは、運動や活動の前に体温を意図的に下げておくことで、暑熱環境下でも体調を維持し、パフォーマンスを向上させる方法です。

その中でも近年注目されているのが、体内から冷却を行う「内部冷却法」の一つであるアイススラリーの摂取です。

摂取タイミングと量の目安

アイススラリーの推奨摂取量は、体重1kgあたり7〜14gが目安とされており、運動の15〜30分前に摂取することで、最も高い効果が得られます。

たとえば体重70kgの人であれば、490g〜980g程度を目安に、数回に分けて飲むと胃腸への負担も少なく安全です。

温度は−1℃前後が最適とされ、溶けかけのシャーベット状が望ましいとされています。

自作方法と市販製品の使い分け

アイススラリーは自宅で簡単に作ることが可能です。

電解質を含むスポーツドリンクをペットボトルやジップ袋に入れて冷凍し、完全に凍らせずに「半解凍」の状態にすることで、スラリー状の飲料が完成します。

自作の利点はコストと味の調整自由度ですが、冷凍庫の環境によってムラが出やすい点は注意が必要です。

一方、市販製品は一定の冷却性や味、栄養バランスが計算されており、手軽かつ安全に使える点が魅力です。

代表的な商品には、大正製薬の「リポビタン アイススラリー」や「ポカリスエット アイススラリー」などがあります。

冷凍庫で保存して、必要な時に溶かして使えるパウチタイプが主流です。

効果的な摂取シーン

アイススラリーは、運動やスポーツだけでなく、屋外イベント、登山、野外作業など長時間暑さに晒される前の冷却にも有効です。

また、運動中のハーフタイムや休憩時間に摂取することで、体温の上昇を防ぎ、後半の疲労軽減やパフォーマンス維持につながるとの研究報告もあります。

アイススラリーは逆効果?プレクーリングで注意すべき点

アイススラリーは、プレクーリングとしての効果が科学的にも立証されており、多くのアスリートや熱中症対策の現場で活用されています。

しかし、その効果が高い一方で、使い方を誤ると逆効果となる可能性があることも忘れてはいけません。

ここでは、プレクーリングでアイススラリーを使用する際に知っておくべき重要な注意点を解説します。

胃腸トラブルに注意

アイススラリーは−1℃前後の低温飲料であるため、空腹時に一気に摂取すると胃腸を刺激しやすく、腹痛や下痢を引き起こすリスクがあります。

特に冷たいものに敏感な人や消化器官が弱い人は、最初に少量を試すなどの工夫が必要です。

また、1回の摂取量が体重あたり7.5gを超えると、胃の不快感や膨満感が出るという研究報告もあります。

冷却しすぎによる体調不良

体温を急激に下げすぎると、冷却ショックのような症状を引き起こすことがあります。

特に寒冷刺激に弱い人、高齢者、子供では、冷却のしすぎが自律神経系への影響を及ぼすことがあるため注意が必要です。

深部体温を効果的に下げるには、数回に分けて摂取することが推奨されます。

保存状態と品質の管理

アイススラリーは、製品によっては冷凍保存を前提としており、解凍具合によっては品質や効果に差が出る場合があります。

たとえば完全に解凍してしまうと、スラリー状ではなくただの冷たい液体になり、冷却効果が大幅に低下します。

持ち運びの際には保冷バッグや保冷剤を使用し、適温を維持することが大切です。

使用対象の選定

子供や高齢者などの体温調節機能が不安定な方には、使用量やタイミングを特に慎重に考慮する必要があります。

無理な摂取を避け、体調をこまめに確認しながら使用することが、安全なプレクーリングの実践につながります。

プレクーリングとアイススラリーに関するよくある質問

プレクーリングやアイススラリーに関しては、初めて取り入れる方を中心に多くの疑問が寄せられています。

ここでは、実際によくある質問を取り上げ、それぞれに対するわかりやすい回答を紹介します。

正しい知識をもとに、安全かつ効果的にプレクーリングを実践するための参考にしてください。

どれくらい前に摂取すればよい?

運動の30分前から15分前までに、体重あたり7〜14 g/kg程度を複数回に分けて摂取するのが推奨されます。

量はどれくらいが適切?

多くの研究では7〜14 g/kgが効果的とされていますが、胃腸に不快感がある人は、5 g/kg程度から様子を見るのがおすすめです。

市販製品と自作では違いがある?

市販製品は電解質や糖分が調整されており、安全性・安定性が高い一方で、自作の方が味や温度調整が自由です。

ただし衛生面や凍結状態には十分注意が必要です。

まとめ|アイススラリーで安全に夏を乗り切るために

アイススラリーを活用したプレクーリングは、暑熱環境下での運動やアウトドア活動において、深部体温を確実に下げる内部冷却法として注目されています。

研究により、体重あたり5〜14 g/kg(約450〜1000g)のアイススラリー摂取が、運動前後に深部体温を0.3〜0.7℃低下させ、持久力やパワー持続に寄与することが報告されています。

ただし、摂取方法には注意が必要です。

空腹時での一気飲み、高用量での摂取、冷たさに敏感な人や子供・高齢者への過度な使用、保存状態の管理不足などが体調不良を招くリスクがあります。

自分に合った量とタイミングを事前にテストし、市販品や自作スラリーを選ぶ際には成分や温度状態に留意して利用しましょう。

まずは、少量から複数回に分けた摂取を基本として、トレーニングやレース、炎天下の活動に備えてください。

夏本番、熱中症を予防しながら快適に活動したい方へ、ぜひこの方法を取り入れてみてください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次